鍛冶と製法
玉鋼から日本刀が生まれるまでの工程
一
一.たたら製鉄
砂鉄と木炭を三日三晩燃やし続け、玉鋼(たまはがね)を得る。日本古来の製鉄法で、近代製鉄とは全く異なる炭素量の鋼を生む。
二
二.水減し・小割り
玉鋼を薄く延ばして割り、炭素含有量ごとに選別する。刀匠の目と経験が問われる重要な工程。
三
三.積み沸かし
選別した鋼片を積み重ね、泥水と藁灰をまぶして高温で溶着する。鋼の均質化の始まり。
四
四.折り返し鍛錬
赤熱した鋼を折り返しては打つ。15回折り返すと約3万層に。不純物を除き、鋼を鍛える核心工程。
五
五.造込み
硬い皮鉄で軟らかい心鉄を包む。「折れず曲がらずよく切れる」を実現する日本刀独自の構造。
六
六.素延べ・火造り
刀の形に打ち延ばし、切先・棟・刃の形状を整える。刀匠の美意識が形になる瞬間。
七
七.土置き・焼入れ
刃に薄く、棟に厚く土を塗り、高温から水に入れる。刃文が生まれ、刀に反りがつく最も劇的な工程。
八
八.研磨・仕上げ
研師による研磨で刃文と地肌が浮かび上がる。粗砥から内曇砥まで、十数段階の砥石を使い分ける。