鍛冶と製法

玉鋼から日本刀が生まれるまでの工程

.たたら製鉄

砂鉄と木炭を三日三晩燃やし続け、玉鋼(たまはがね)を得る。日本古来の製鉄法で、近代製鉄とは全く異なる炭素量の鋼を生む。

.水減し・小割り

玉鋼を薄く延ばして割り、炭素含有量ごとに選別する。刀匠の目と経験が問われる重要な工程。

.積み沸かし

選別した鋼片を積み重ね、泥水と藁灰をまぶして高温で溶着する。鋼の均質化の始まり。

.折り返し鍛錬

赤熱した鋼を折り返しては打つ。15回折り返すと約3万層に。不純物を除き、鋼を鍛える核心工程。

.造込み

硬い皮鉄で軟らかい心鉄を包む。「折れず曲がらずよく切れる」を実現する日本刀独自の構造。

.素延べ・火造り

刀の形に打ち延ばし、切先・棟・刃の形状を整える。刀匠の美意識が形になる瞬間。

.土置き・焼入れ

刃に薄く、棟に厚く土を塗り、高温から水に入れる。刃文が生まれ、刀に反りがつく最も劇的な工程。

.研磨・仕上げ

研師による研磨で刃文と地肌が浮かび上がる。粗砥から内曇砥まで、十数段階の砥石を使い分ける。